桜の季節
春が来ましたね~。
桜の花は綺麗で好きだけど、私にとって春は少し辛い時期です。
2回の流産をしたのも春。
そして一番辛いのは、大阪のクリニックに通っていた頃の思い出です。
地元での不妊治療に行き詰まりを感じて、大阪の専門クリニックに転院しました。
すでに数年間治療を続けていて、高度な治療もうまくいかなかったので、
自分でも「妊娠は難しいのかな」と感じてはいたものの、
やはり少しの希望を胸に、長距離通院を開始しました。
そのクリニックの近くには緑溢れる公園があって、通院を始めたのがちょうどその公園の桜が咲き始める頃でした。
満開の桜は本当に綺麗だった!
綺麗だったけど…あまりにも見事で、その美しさが私には辛かったー。
新たなクリニックで、気分一新!せっかくの大阪だし、観光がてら気楽に通おう!なんて思っていたけど、やはり現実はそんなに甘くなくて…。
治療が進むにつれて、色々と厳しい現実が見えてきて、心も体も少しずつエネルギーが減っていって…。辛かったなぁ。
頻繁な通院で仕事もできず、でも、結果にも繋がらない… 私、何してるんだろ?みたいな…
自分だけが置いてけぼりみたいな気持ちで一人眺める桜や新緑は、本当に辛い美しさでした。
それでも、がんばってがんばってがんばって!何とか、妊娠判定までこぎ着けた春。
やっぱり公園の桜はすごく綺麗で、クリニックに入る前に見た光景は今でも目に焼き付いてて。
「この桜、帰りはどんな気持ちで見るんだろ」って思いながらも、
何となくわかるんだよねぇ、泣きながら見ちゃうことが…。
もう、傷つくことが怖くなってるから、期待しないでおこうと。
だから、その時も「ダメだよね…今回も…」と思いながら。
そんなこんなで、桜の花は私にとっては悲しさの象徴のようなものでした。
でも、やっぱり桜見たいな~とずっと思っていて。
自分の中で、桜を見ることができたら、桜を楽しむことができたら、
不妊治療を終了して、新たな一歩を踏み出す区切りになるような気がして。
ちょうど去年の春、不妊ピアカウンセラーの資格を取得し、新たなスタートという想いも込めて、
大好きな母を誘い、二人で桜を見に行くことにしました。
母となら大丈夫!そう思ったから。
もう、気持ちも軽かったのかな~。吹っ切れてたのかもしれません。
ちゃんと桜が綺麗だった!お花見できた!泣かなかった!
よく頑張ったあたし!
どうやら一歩前進できたみたいです。
今年の桜は、大好きな家族や友達と見たいなぁ。
きっときっとものすごく綺麗なはず。
あの桜の景色を忘れない。あの悲しさを忘れない。
その悲しみは生きる糧にしよう。そしてその分誰かに優しくしよう。
そして明日からまた前を向こう!
