TOMOKOの幸せtree

私の人生はたくさんの人の支えによって幸せを作ってもらっていると感じています。
その人生を「木」に例えると、家族や友人、言葉やエピソードなどが枝や葉となり
TOMOKOの「木」を育ててくれているのです。
妊活中も大きな支えとなった幸せTree。
このブログを通じて、そんな幸せTreeの大切な枝や葉の紹介もできたらと思い名付けました。

内緒の不妊治療

私が不妊治療に関して、当初は家族に話さなかった理由、今回はそのことについて書きますね。

2度の流産、不育症が分かり、その後不妊治療専門クリニックに通い始めました。

そのクリニックは実家から近かったので、通院中は基本的に実家滞在。

家族には通院していることだけ伝えて、詳しい治療内容などは話していませんでした。

 

その当時、今から10年前くらいだけど、『不妊治療』というのはやっと、やっと

少しずつメジャーになっていた頃だと思います。

特に私の住んでいるような地方では、専門病院やクリニックもまだ数少なく、

当事者以外はそのことに触れる機会もほとんどないような状態だったのではないかと。

だから私も含め、最初は「ジンコージュセー」「タイガイジュセー」みたいな。

聞いたことはあるけど…ん~なんだろ??という感じで、その2つの違いもわからないレベルでした。

もちろんうちの家族も同じで、親族や知り合いにそういった経験がある方もおられなかったし

家族全員にとって未知の世界でした。

だからもし「人工授精をすることになった」「体外受精に進まないといけない」とか言えば

「なっ、なんと!TOMOKOがなんだかとんでもなく大変なことを始めないといけなくなった!!」

とみんな絶対驚き、特に両親はどんなに心配するだろうかと思うと…

とてもとても言えませんでした~。

まぁ、これまでのところですでに多大なご心配をおかけしているんですけどね。更にねぇ…。

 

そしてそして、絶対に両親は自分たちを責めるだろうなと思ったのです。

免疫不全があったり、妊娠しにくい体質だったりする私を、どうしてもっと健康な体で産んであげられなかったんだろうって。

私はもう、完全に100%そんなことはない!!と断言できます。

それは決して両親のせいではないし、むしろ私は十分幸せな体に産んでもらったと思っています。

だから、そんな風には思わないで~と切に願うのだけど。

でもでもでも、もし私が逆の立場だったら、絶対、はぁ~自分のせいだ~。自分が悪いんだ~と

思ってしまうと思ったからです。

だから、両親には苦しんで欲しくなかったし、苦しめるかもしれない自分も苦しかった。

そんな想いもあって、『とんでもないこと』をしていることは内緒にしようと、夫と決めました。

 

今はもう不妊治療は特別なことでもなく、社会全体の理解も広がってきているから

その当時のことは少しわかりづらかったり、誤解を招く感じかもしれませんね。

あくまで私の個人的な見解だし、私の家族の感覚なので、そこはご理解くださいね。

ただ、こんなこともありましたよ~。

実際に私も治療を進めていくうちに、段々と『とんでもないこと』が『そうでもないこと』へと、感覚的にも変わっていきました。

いわゆる治療の一環。治療法の一つと捉える感じで、自分の中で普通のことになっていきました。

ちょうどそんな時に、久々に会った友人とカフェで近況報告をしていました。

エステティシャンでもある友人に治療で崩しがちになっている体調についても相談していたんだけど、

実はその友人も不妊治療を経て子どもを授かったという話をしてくれて。

私はそれは知らなかったのでびっくりしたのだけど、その友人は普通にサラッと何でも聞いて~

と言ってくれました。でもその友人も

「実はうちらカフェで普通にものすごい話してるんだよね。人工授精がどうとか体外受精が何やらって!!笑」

と言っていました。その友人の周りでも、やはり不妊治療を話題にすることはまだまだハードルが高いと言うか、

とても普通のことではないという感覚とのこと。

そして二人で「だよね~!!」と変に納得しちゃいました。

そうそう、治療している当事者にとっては全然当たり前の普通のことなんだけど、

不妊治療を全く知らない人からすれば、やっぱり『とんでもない』話をカフェで普通にしちゃってる女子達なわけです。

 

何となく伝わるかな~。前に書いたように地域性なども大いに関係すると思うのだけど

要するにそんな感じだった「不妊治療」を取り巻く雰囲気。周囲の理解の温度。

良し悪しではなく、それが当時の状況でした。

 

長々と書いてしまいましたが、そんな理由から極秘でミッションに取り組んでいたものの、

今となっては、それが余計に心配をかけていたのかもと思うところもあります。

頻繁な通院、大量の薬、実家の冷蔵庫には自己注射用の薬剤やら注射器まで入ってるし、

採卵前の絶食や麻酔後の体調不良、採血の跡でアザだらけの腕をしている娘を

両親は、一体何をされているの??と思っていたと思います。

はぁ~、全部話していた方が本当は良かったのかな~。

う~ん、どうだったんだろう。正直自分の中でも、答えは出ていません。

でも、やっぱりその時はそうするのが一番だと思っていたのだと思います。

 

結局、その後、もうほぼ自分の中で治療の終結が見えてくるようになるまでは話をしませんでした。

なんか色々と、もういいや~って思うようになるまで。

つまり、終わってからは~なそ~的な感覚だったのだと思います。

もしかしたら私的には

不妊治療=自分の中で頑張る

みたいな意識でいたのかもしれませんね。

まぁ、結局全然一人で頑張れていませんでしたけど~(笑)

 

ひとまず、こんな理由で内緒の不妊治療だったのでした。

両親には話さないという方は結構おられて、私の周囲にはそういう人の方が多いような気がします。

理由は本当に人それぞれで、やっぱり心配かけたくないとか、そっとしておいて欲しいとか。

あまり知られたくないという気持ちがある方も。

もしかしたらだけど、すでにストレスフルな不妊にさらに大きな要因を加えたくないのかも。

自分の中だけで色々消化できれば(頑張れれば)それが一番結局自分へのストレスが減る…みたいな。

そんなギリギリの、そしてとてもデリケートな部分なのかもしれませんね~。

ん~、なんか卒論の研究テーマにできそうな(笑)

最後に余計な考察を加えちゃったけど、そのくらい深い深い問題なのでした~<m(__)m>